アリの攻撃を受け、眠れない夜をすごした。
だから、日の出をMesa Arch で見る予定をスキップ。キャンプ場でデレデレと過ごした。
とはいえ、8 時ごろにはテントを撤収して出発している。
今日はいよいよWhite Rim Trail に降りていく。
一旦、公園を出て、ガソリンをさらに補充して、最後の冷たい水を飲んで出発!
まずはShafar trail というくねくねの道。
上から見たときは、ちょっと怖いかなと思ったが、走り始めると、そうでもない。
このあたりなら、すっごく気をつければ普通の車でも走れるかもしれない。
うーん、やっぱり4厘駆動じゃないとだめかな。
この日は長かった。
White Crack キャンプ場までの道のりで、いろんな事をすることになる。
ハイライトは、まず、この岩。
女性がお洗濯をしているように見える。
昔風に髪を上に束ねて、西部劇に出てくるようなドレスを着ているようだ。
問題は、彼女がどっちを向いているか・・・
あえて結論は書かないが、彼女の向いている方向で、ばんちゃんと私の意見が衝突。口論となり、キャンプ場に着くまで険悪ムードになってしまった。
あーあ、なんとまあ。
そうなんですねー。
時間の無駄ってこともわかっているんだけど、
修復にはちょっと時間がかかってしまったんです。
その間、パチパチと要所要所で写真を撮り、
White Crack キャンプ場に着く頃は、雲行きが非常に怪しくなってきていた。
テントを張り終えた直後あたりから、雨の真っ只中に突入。
雷もすぐそこにいそう。
車の中で待つこと、1時間以上。
雷、稲妻が起こり始めたら、まず車の中に避難するようにと、レンジャーに忠告されていた。
なぜ?とか考える選択肢もない。
だって、周りには何もない、景色のものすごーくいい高台だからだ。
車の中での1時間強、その日の事を反省。
仲直りをすることにした。
いやはや、雨と雷に感謝しなければいけませんね。
雨降って、地固まる。
豪雨の後の景色は、とっても爽やか。水分を含んで赤い土が、もっと赤く見える。
遠くには、雪を被った山が見える。
このキャンプ場は、1グループしか泊まれないのにもかかわらず、すばらしい景色だ。しかも、暑くない。
少しの散策の後、さっそく夕食、片付けを済ませ、日の入りの準備を始めた。
Lichen や土壌微生物を注意深く踏まないように歩く。
踏みつけられると、回復するまでに5年から50年もかかるという。
夕日は勿論豪華な自然からの贈り物だったが、実は、ここで出会った微生物には、もっと感激してしまった。
最初は気にも留めていなかった。水溜りの中にサボテンを見つけたので、しゃがんでじっとカメラを構えた。
すると、ピシャリと水が跳ねた。
驚いてしりもちをついた。
「何かいるみたい・・・」
と、指差しながら恐々、ばんちゃんに話す。
「そんなわけないでしょー。」
と、請合ってもらえない。
仕方がないので、一人で、ジーっとみつめていた。
そうしたら、いたの。この生物。
Tadpole Shrimp
調べたら日本語ではカブトエビと呼ばれ、そんなに珍しくないことがわかってきた。
それでも、生きた化石と呼ばれる理由は、昔のままの形を保っていて、目が3つあること。
ほほ~、確かに散っちゃい目が真ん中に見えますね。
たとえ水溜りがなくなっても、卵を産み落としているから、いつか雨が降り、水溜りができたらすぐ孵化することができるんだって。
この場所で生きる生物の典型ね。
ここでは、蛙にも出会ったよ。
調べてませんが、この蛙も何らかの特別な方法で生き延びられるようになっているんだろうな。
ということで、私たちは空を仰ぐだけじゃなく、水溜りの中も真剣に観察するようになり、日は暮れていったのでした。White Crack までの写真はこちら。