Daily Archives: March 17, 2014

行灯


長いブログになりますので、あらかじめご了承ください。

苦労しましたが、ようやく終了よ。フウィ~
もう、7年ぐらい前になるのでしょうか。日本から担いできた行灯の修復をしました。

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知り合いのお友達からいただいたもので、過去の経歴は定かではありません。おそらくアンティークと呼べるほどのもでは無いと思います。

誇りまみれを外側だけきれいにして放置していました。でも、ずっと気になっていたんですよね。

そして、障子の部分は子供が遊びに来たときにポコリ、ポコリと穴を空けられ悲惨な状態。もう潮時でした。

これが修復前。

20140311-IMG_2700横にあるのは障子代わりに使った和冊子。

引き出しの中はこのとおり。

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ホコリまみれ。

なにやら昔のコインのようですが、何なのかまったくわかりません。

中には電球がすえてあります。

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あらら、障子の下が完璧にズルッと破れてますね~。

誰かが過去に一時しのぎのような感じでパッチをしている部分も見えます。

シミだらけだし。。。

修復開始だ~!

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まず、障子をきれいに取り除きました。

そして、どうやらしてはいけないこと、ペンキを塗って変色している部分を矯正。

アンティークに塗るってどうするんだろうなぁーと漠然と考えながら、サッサッサッ。

それでも、作者の朱色の角印はちゃんと残しておきました。

さて、この和冊子。

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船弁慶という能楽のお稽古本らしいです。

最後のページを見ると大正14年の2月に発行されています。

私の父は大正14年3月の生まれですから、彼が生まれる前に発刊された本ということになります。大切にとっておいた方がよかったのでしょうか。

この本に挟まれていたチラシがまた興味深いです。

大正15年4月29日に靖国神社臨時祭りを能楽堂で催すというもの。かつての所有者は、きっと能楽堂に行き、能を鑑賞されたのでしょう。88年、89年前のこと。

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こんな風にしてじっくり眺めながら、行灯の修復作業はなかなかはかどりません。

でもね、好きでやっていることだし、せきたてる人もいないんで、じっくり楽しめばいいんですよね。

それでも、和綴じを丁寧に取り去ります。

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一枚ずつ破れそうな紙をはがしていき、こんな感じで障子紙代わりができました。

なんだかもったいないなーと思うことしきり。

順調に貼れたら4枚しか使いません。残されたページはどうする・・・?

そして思いついたのが隠し箱。

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電球が設置してある高さから引き出しまでの間に空間があります。しかも引き出しの上は基本、何もないので誇りが積もるのみ。だったら引き出しにカバーが必要なんだけど、ただのカバーだけじゃ面白くない。隠し箱を作っちゃえばいい・・・と考えたのが始まり。

将来の所有者へのプレゼント。

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私の手元から離れ、見知らぬ誰かがこの行灯を手にし蓋をあける時、この隠し箱はボロボロになっているかもしれない。

そんな時、解体する人がいるとしたら、その人へのプレゼント。500円玉と50円玉、2枚を埋め込みました。

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そして、船弁慶のストーリーから、小泉八雲の琵琶法師の物語を思い浮かべたので、箱を冊子の紙で覆いました。まるで平家の亡霊に見つからないように体中を般若心境で覆ったように。

それはそうと、この行灯の引き出しから出てきたコイン。

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これもしてはいけないらしいことをしてしまいました。洗っちゃったんですね。あまりにも汚くて触れなかったし。

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日本のお金は明治21年とあります。

アメリカのコインもありますね。1945年かなぁ。

オランダのコインは1857年。でもBの話では当時オランダ領だったインドネシアとかその辺の国のものではないかとのこと。

これって、おもしろくない?

突然時の流れが逆流して、昔のことを探り出す。かつての所有者はどうやってこれらのコインを集めたのか。そういう場所に行ったのかしら。

このコンパス。

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まだしっかり動いてます。

東西南北と12子が刻まれてます。すごいな。

紫の布を張り終えた引き出し。

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この黒に紫、すごく気に入ってます。

昔Jo-annで買った端切れですが、これでこの布も使い切り。もっと欲しいなーとも思うけど、今は保留ね。リサイクリングの時だもん。

そして、ついに障子張りに取り掛かります。

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一番心配していたことは、普通の障子のように平面での作業ができないこと。狭い箱状の中に手を入れて貼っていかなければいけないので、どれほどの自由があるのかわからないこと。

だから、紙はあらかじめ必要サイズにカット。

糊をつける部分の周りはすべてマスキングテープで覆いました。これで糊がどれほど流れ出しても大丈夫。

糊作り。

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障子張り経験者のKのアドバイスと、最終的にこの方のサイトを参考にしました。彼の糊ノリ加減が一番わかりやすかったからです。

どこまで煮つめたらいいのかわからなかったんですよね。でも、彼のこの辺のくだり、「AVメーカーが擬似精液を作っている・・・」という話題がでてきて、バッチリあの程度ね・・・とわかってしまったという次第。

面白い説明方法もあるものです。

見てください。この狭さ。

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心配したとおり、一回失敗しました。

霧吹きで紙を濡らすと、古い紙でもあるせいか、紙がすぐ破れてしまうんです。

勿論、ちょっと矯正しようとするとしわになるし。

それでも、まあ、なんとか完了。

シワシワは4面すべてに入ってます。

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でも、いい。

しばらくはこのままでいいです。どちらかというと・・・

もうさわりたくないよ~!

もう~、緊張しまくりってのは、私向きじゃない。

こういう繊細な物は扱いたくないっす。

最後に隠し箱。

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コインと3つのウィッシュリスト(健康、慈愛、成長)も入れて蓋を閉じます。

そして、引き出しの上、電球の下につるして、

ふゅ~、完了!

いや~、長いプロジェクトでした。長いブログでもありました。

ここまで読んでくれてありがとうございました。

Tissue Box のカルトナージュ


今回、    今までのカルトナージュとは決定的に違うことに気がつきました。しかも、作り始めてから。

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それは、中に入るもののサイズは一定なので、箱の外に寸法を合わせてはいけないということです。
つまり、ティッシュの箱のサイズを測ったら、そこから順次外側へと微妙な紙と布の厚さを想定して外側の紙のサイズを決定するということです。

それなら内側から作り始めればいいものなのですが、外側から作る方法しか知りません。

で、今回の教訓。

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正確に測っても、誤差、ひずみを予想以上に入れないと、最終的にティッスボックスが入らなくなる。

こんな風にきっちりと計って・・・

こんな風に箱も入れて確認もするんですが・・・

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決定的なミスに気がつくのは、最後の最後。

外の布を張り、中の布を張って、さあどうかなーと、入れようとしても・・・入らない!!!

という残酷な事態が待ち受けているのです。

十分気をつけましょう。

もう一つの注意点。

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丸い形はいったいどう切り取ればいいのでしょうねぇ・・・ということでした。

ま、仕方が無いのでカッターで丁寧に1 mmずつカットしていきました。

丸いティッシュの口と丸いボタンのエコーがかわいいデザインにしたつもりでした。そのために技術的にちょっとジャンプしたかなって感じです。

内側の布はKからいただいたもの。

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K にさし上げるのでバッチリ丁度いい。

箱の上につけたレース。これは苦肉の策です。

実は穴あけパンチャーを使ったので箱の縁を傷つけてしまったんです。それを隠す為急遽、後から付け足したんです。

多分、無い方がもう少しシークに決められたかなとも思いますが、まあ、それほど悪くも無いかな。

ティッシュの箱も無事収まりました。

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蓋の内側にちょっと厚みがあるので、その分、蓋を閉めると浮き上がって見えます。

今後の課題ですね。

多分、違う形の蓋を作るか、蓋を下に持ってくるとスッキリするのかな。

まあ、第一号ってことで我慢してもらえるか・・・な?