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New Mexico と Texas の旅 14 – Santa Feの友


Santa Fe ダウンタウン、オキーフの美術館近くにある、TerraCotta wine bistro とうレストランで夕食をとりました。今まで質素な食事をしていたので、この夜は、ちょっと気取ってここに来ました。20161003-_ma_5504

パティオに座っていたのに虫が全然いない。この時点で、軽く五十箇所ぐらい虫に刺されていた私には、それだけで感動。あ、勿論、ワインも食事もおいしくいただきました。

そこで知り合った老夫婦。隣の席の彼らと意気投合してしまい、なんとご自宅に招待されました。20161003-_ma_5525

翌日、St. Francis ホテルに開設されたばかりのGruetテイスティングルームで購入したボトルを持って伺います。5エーカー以上(約21万坪)もある広大な土地の頂上に立つお屋敷からは、360度の豪華な景色が楽しめます。20161003-_ma_5521
ご主人は元サンフランシスコシンフォニーのヴァイオリニストです。40年の演奏活動の末、肩を痛めて引退され、同時にSanta Fe に引っ越して来られました。20161003-_ma_5538知り合ったばかりの私たちを、こんな風に招待しちゃっていいの?
コンサートツアーで日本にも何度かいらしたことがあり、小澤征爾には毎晩のようにパーティーでもてなしてもらったとのことでした。小沢さんと同じ日本人の私。だからでしょうか?ベイエリアが懐かしかったからでしょうか?20161003-_ma_5532
ポイントごとにある猫とヴァイオリンの置物。彼らの大切な生活の一部です。

キッチン。20161003-_ma_5545もう暗くなっていたので、いい写真が撮れなかったのが残念です。家の中は、スポットライト形式の照明なので、尚更苦しい。

彼女は元小学校の先生でした。今は美術館のボランティアを週に2度ほどしているとのことです。これが彼女の書斎。20161003-_ma_5551
リビングの奥に座っているのがご主人のエンリク。絵の中の一部のようにスッポリ収まってます。20161003-_ma_5556

家の中を見せてくれながら昔のエピソードを色々話してくる奥さんのライラさん。おそらく、80歳に近いかも。でも美しかった若い頃が想像できます。今でもフェラーリを運転するネブラスカ出身の、元気で気さく、チャーミングな方でした。

20161003-_ma_5573こちらは、イタリア、ヴェネチアで購入したヴァイオリンの置物です。その際の逸話。

「ゴンドラに乗りたい」と、ライラ。
「乗るだけでこんなに高いなんて!そんなお金はないよ」と、エンリク。
その後、近くのショーウィンドウにこの置物を発見します。
「これは買うしかないよねー」とエンリクが言います。
「ジョーダンでしょ。数字がいくつ並んでるかみえてないんじゃない?ゴンドラに乗るのが高いって渋ってくせに~!」目玉が飛び出るくらいの値段を指してライラが反撃します。
そんな彼らの会話を聞いていたお店の人。
「このヴァイオリンを買ったら、ゴントラ一日貸切のサービスをつけてあげられますよ。」ということで丸く収まったというお話です。20161003-_ma_5552

ご主人のエンリクはアルゼンチンで育ったイタリア人。実は彼らとの会話をビデオにも収めました。彼の英語はアクセントが強くてよくわからなかったからです。20161003-_ma_5578そして、これが彼が使っていたヴァイオリン。真っ暗な中でなんとか撮れた一枚。大切に保管されていました。

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敷地内にはゲストハウスもあります。「Santa Fe に来たくなったらいつでも来てね」と、言ってくれたライラの言葉に、少し涙ぐんでしまいました。

こんな風に初対面でご自宅にまで招待されたことは、私の長い人生で2度目です。人が人を信じるのって、経験である程度じょうずになれそうです。でも、それを見知らぬ人に実行するのはエネルギーが必要でしょう。勿論、私たちははすごく誠実で、悪い人間じゃないですよ。それを見抜いてのことと思います。でも、私が彼らの立場だったらどうしてたかなと思うと、彼らの度量の大きさが伺えます。

私たちの老後はどんなになっていたいんだろうと思いを馳せ、そんなに先の話じゃないんだと再確認したのでした。

New Mexico と Texas の旅 13 – オキーフ


初めて訪れた町、Santa Feジョージア・オキーフが半生を生きた土地。彼女をもう少し知りたくて、この地に行きました。正確には彼女はSanta Feではなく、Abiquiuという人里離れた場所に住んでいました。20161003-_ma_5501

まずはSanta Fe ダウンタウンにあるオキーフ美術館からスタートです。

訪れた時の展示テーマは「Far Wide Texas」。
ニューヨークからテキサスへ美術の先生として滞在していた時期がありました。その頃、彼女の抽象画の土台が出来上がっていったのではないかと言われています。だからこういうタイトルがついたのでしょうか。20161003-_ma_5408
それにしてもですね、彼女でさえ絶望の果て4年間ほど全く絵を描かなかった時期があります。人は苦しみを乗り越えてこそ次のプラトーに登り着けるのでしょうか。20161003-_ma_5402紆余曲折の果て、辿り着いたご主人との運命の出会いが彼女のマイルストーンになります。
すでに写真家として有名だった彼に認められて、彼女の絵は瞬く間に脚光をあびることになります。
その後、彼女は世界中を旅するのが好きで、日本にも行ったことがあります。
20161003-_ma_5413芸者衆が3人に・・・ホホ〜。彼女は前から2列目、右から3番目に黒い服を着ています。

この資料によると、1959年に行っています。広島にも行っているんですね。その頃の日本は戦後の高度成長が始まったころです。どんな印象を受けたのかな。20161003-_ma_5414
美術館だけではなく、彼女のスタジオ兼住まいだった所にも行きたかったんですが、切符は半年以上前に売り切れていました。それでもダメ元で行って見ましたが・・・やはりダメでした。20161005-_ma_6228
館長さんに勧められ、そこからさらに北にあるGhost Ranch に向かいます。ここには宿泊施設があります。時間が許せば泊まりたい場所でした。20161005-_ma_6244
ここの宿泊客は泊まるといより、ワークショップに参加するために来ている人がほとんどです。
狭い世界です。なんと、私たちの家のとなり町に住んでいるという人たち出会いました。定年退職しているので、毎年恒例行事として来るんだそうです。ふ〜ん、これもありですね。20161005-_ma_6256

彼女が好んで描いた山、ジャーン、見つけました。
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もしかした、これもそうかしら・・・
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こんなのもあったかも・・・などなど、ちょっと刺激を受けて帰って来ました。20161005-_ma_6249