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いよいよ開始


今回の風邪には苦しめられました。でも、それも過ぎてエンジンがかかりました。

ど・れ・を・食べようかなぁ〜。
このケーキは品良く甘くて、食べやすい。
このケーキは楽しいけれど、ちょっと疲れるかな。
うん、こっちのはちょっとお嬢様っぽい。
わぁ〜!私はやっぱり、これかも。コーヒーの苦さが甘いケーキの中で引き立って、金箔がドキドキさせてくれる。
でも、ぜ〜んぶおいしそう。だからぜ〜んぶ食べちゃうぞー!

あ、これ、今季の日本語クラスの話です。アハっ!
ちょっとクラスの準備に忙しいです。どのクラスもそれぞれ違うチャレンジがあり、面白い。このカップケーキと同じだね!

教材作り1


教材作り。
それなりに厚みがあって、硬くて丈夫な紙が欲しい。
目ぼしいものは・・・と、探していたら、あった、あった。

前学期のフィルム写真のクラスで使った印刷用の紙。大半は処分してしまったんですが、50枚ほど、残ってました。そこで、リサイクル。

20160627-_MG_7378大したイメージでもないから保存しておく意味なし。
1枚をバサバサと切りまして・・・
4枚の丈夫なカードの出来上がり。

50枚を1セットにして、
「ひらがなかるた」できた!

昨夜、早速クラスで使ってみました。
百人一首の説明なんぞをチョイとして、
初級1のクラスでは「ひらがな」の練習用。20160628-_MG_7381
読めるけど、まだうまく書けない生徒も大活躍。
大人でも結構真剣になるもんですね。
かなりの興奮ぶり。
まずはめでたし、成功です。

さて、次は何を作ろうか・・・

はじめまして


日本人なら当然知っている言葉。
初対面の時のご挨拶として使いますよね。

20160228-_MG_0183この言葉 、多分中学校の英語の時間に習ったと記憶してます。今の英語の授業では、どう英訳されているのでしょうか?興味深いところです。

40年も前の事、私が習った時には、断じて
“How do you do?”
でした。皆さんはいかが?

先週の授業での事。生徒の一人が誰もそんな言い方はしないよ。”Hello” とか”Nice to meet you.”だよ!と、指摘。

え、え、え~と、驚愕する私。ちょ、ちょっとまったー!
私、呆けた?・・・と、一瞬思ってしまいました。私の顔はまるでこんな感じでした。(サボテンさん、ごめんなさい。)20160514-_MG_6120

ま、ま、ま、深呼吸。
そもそも日常生活で”How do you do?” と言うチャンスはまずないのは事実です。使いません。
それなら25年前に日本語を教えていた時に気付いているべきでしたよね。

う、う、う、、でも、スルッと通り過ぎてしまっていたんでしょうね。生徒から質問、疑問として指摘されない限り、不思議に思わない。だって、そもそも教科書には、「はじめまして」の訳語は、”How do you do?”と載っているんですから。

はじめましてと共によく使われる言葉、「よろしくお願いします。」これも厄介です。アメリカ社会ではそれに対応する表現がないし。で、教科書をみてみると、”Please to meet you.”になってるの。やってられませんって~~~!

そこで、ウェブサーチ。

“How do you do” は、昔は使われていたらしいです。また、イギリスや、上流階級ではまだ使っているとか、いろいろ出てきました。そうだよね、そうだよね。バッチリ覚えてますもん。“My Fair Lady”のワンシーン。イライザの発音猛特訓の後のテストとして競馬場で社交デビューをする時の挨拶。(5分ぐらい経過したところから見てください。)

バンちゃんの86歳のお母さんにも聞いてみました。彼女は東部ニュージャージー州出身です。初対面同士は、”How do you do?”に対し”How do you do?”で応えるとちゃんと言ってました。ただし、最近はみんなカジュアルになってきているのであまり使わないとも。

そうだったのか〜

とりあえず、生徒にはたくさんの説明付きで、”Nice to meet you” と教えていきましょう。

そして、もう一つの表現「よろしくおねがいいたします」は、シチュエーションごとに意味が変わるから気をつけよう。挨拶の時は”Nice to meet you”とほぼ同じように訳せばいいけれど、今後のお付き合いの為に先回りしていいお友達になって下さいね的な意味がある、とでも付け加えておきましょうか。

いや~、言語は文化ですね〜!

ちなみに、Google Translate で”How do you do?” とタイプすると、日本語訳は
「ごきげんよう」だって。もう、あまり使われないという点ではハズレじゃないかも。

長音は難しい


クラスの始めにスモールトークをします。
週末の事などなど、もちろん日本語ね。
で、気になったのでみんなに白板に出てひらがなで書かせてみました。
ひらがなは、まだまだ悪戦苦闘の彼らです。そして奮闘の結果を見てみると・・・

どよび に えが を みました。

痛い!
他の生徒も同じような間違いをしてるんです。なぜ?
それでハタと気がつきました。:::指定の教科書のローマ字表記:::
私はひらがなバージョンを使っていますが、ほとんどの生徒はローマ字バージョンを使っているからじゃない?

チョロっと見せてもらって、やっぱり!!! ローマ字表記は、こうなってました。

Doyobi ni ega o mimashita.
(土曜日のyoのoの上と、映画のeの上に「〜」を付けて長音を表しています。)

長音記号はスルリと無視してしまってたんです。ここがポイントだったかー。
そして、表記ルールは日本人にだってちょっと難しい。カタカナのルールは簡単なのにね。

あ段、い段、う段は問題なし。例えば「おかあさん」。「か」の母音と同じ「あ」を使えばいいだけだからです。

でも、え段とお段は苦しい。文部省の通達通りじゃなく、え段には「い」、お段には「う」を使わなければいけないからなんです。しかも、例外がたくさんあるから困っちゃう。

えいが・・・パス
おねいさん?・違うじゃん!ー>おねえさん
どようび・・・パス
おうきい?・違うじゃん!ー>おおきい

ま、英語の例外の量に比べれば大したことないかもしれないけど、かわいそう〜
・・・なんて、他人事みたいに言ってられないですぞ。あなた、先生でしょ?・・・ウハッ!失礼いたしました。

で、色々なサイトを見てみたら、え段の例外は「おねえさん」を覚えておけば良さそうでした。お段の例外は、「を」「ほ」を使ってた昔の日本語言語史を教えるより、絵を描いて、歌を作っちゃえばいいじゃん!という結論に達しました。
ちなみにこのウェブサイトを参考にさせていただきました。

頻度の高い例外の言葉を使って、こんな絵、いかが?ただの写真の切り抜きですけど。

FullSizeRender 2

歌の方は、ジングルベル鈴がなる〜の歌に合わせて歌っちゃおう!

遠くの大きな氷の上を、多くの狼通ってたよ
遠くの大きな氷の上を、多くの狼十ずつ通った

とおくの
おおきな
こおりの(上を)
おおくの
おおかみ
とおってたよ

とおくの
おおきな
こおりの(上を)
おおくの
おおかみ
とおずつ
とおった

考えてみたら、私たち日本人は漢字を使うので、あまりこのような長音について考えたり、不便さを感じることはないんですね。ふ〜む・・・