Hoodoo の秘密


ブードゥーではありません。Hoodoo、 フードゥーです。日本のウィキペディアサイトによると、土柱(どちゅう)とされています。

Brice Canyon 国立公園のフードゥーはその数と規模、そして美しさから世界一とされています。アンフィーシアターから眺めるフードゥーの群はとりわけ朝、夕の光に浴びることで美しさが想像を絶します。カメラを持っていても、一体どうしたらこの美しさを捉えることができるのか、ただ、立ちすくむのみです。

ブライス、そしてCedar Breaks のフードゥーは基本、同じです。同じ高原に位置して、同じように昔海だった場所です。そこに鉄分の多い堆積物がつもり、赤く科学変化が起こり、綺麗な地層になっていきました。また、硬い地層に柔らかい成分が染み込んでいったことにより、温度差によって膨張、収縮を繰り返しながら淘汰されていった結果がフードゥーです。

赤い松かさ。6月も末だというのにここは春が来たばかり。

当然、長〜い時間を経て今の形になりました。それが物語です。ただ、物語は止まることなく今も進行しているところが、悲しい。

Cedar Breaks はブライスのミニバージョンみたいな記述を時々見かけま。フードゥーの量から言えば、そうかもしれません。でも、決定的な違いがあり、それが存在価値を維持しているといっていいでしょう。

それは、高度です。(もう一つありますが、それは次回ね。)地殻変動でハリケーン断層の近くの Cedar Breaks は高く隆起し、ブライスはそれほど隆起しなかったということでしょうか。

ブライスの高さは7000 – 9000 フィート(2400 – 2700m、八ヶ岳の権現岳ぐらいの高さ)。でも、Cedar Breaks の高さは 10350 – 10500 フィート(3155 – 3200m、南アの北岳と同じぐらい)なんですね。この差は大きいです。

なぜなら、寒さが違い、寒い期間も当然長くなる。ブライスの岩が凍りつく日数は年間200日ぐらいとされていますが、Cedar は毎日です。つまり、侵食の進行がそれだけ早いんです。だからフードゥーの数が少ない。

アンフィーシアターの大きさはCedarの方が大きいのに、侵食のスピードが断然早いため、フードゥーの数が少なく、ブライスほどの息を飲むような景色ではないのかもしれません。

フードゥーは今も変化し続けている。

それがフードゥーの秘密。毎年、どこかのフードゥー、もしくは崖が目に見えて崩れていくとレンジャーが話していました。諸行無常を理解する日本人には驚くことではないのかもしれませんが、何万年もの時の流れの中で毎年のように変化するCedar のフードゥーに切なさ、美しさを感じます。

このビジターセンターももしかしたら数年後には無くなっていたりするのかな?いやー、それは早すぎだよねぇ?

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