この週末、重大事件が起こった。
この喪失感は、しばらく払拭できない。
こんな日が来るとは、夢にも思わなかった。
楽しいはずの週末は、モノクロームの彼方に去って行った。
こんな風に、波が寄せてきまして・・・
慌てて逃げたら、重いレンズをのせた三脚は波に足をすくい取られ、もろくも倒れた。
私のカメラをのせたまま、太平洋の波の中に、沈んだ。
あまりにも一瞬の出来事に、何が起こったのか理解できなかった。
周りの知らない人達が、哀れみの顔を私に向けていた。
波の中からカメラを拾い出した。
滴る塩水を振り払おうとしても、中からポタポタと出てくる滴りはしばらくやまなかった。
無性に悲しくて、ジワリと涙が目をかすめた。
砂が中まで入り込んでいて、バッテリーもSDカードも取り出せない。
写真仲間やばんちゃんが慰めてくれても、効き目ないね。こんな時。
軽く平気な顔して砂浜に座り込んだ。
夕日を撮りに来たんだ。みんなの邪魔をしてはいけない。
気温は太陽が沈むのと同じスピードで下がっていった。
こんな時は、普段よりきれいに見えるものだ。
濡れた一眼レフを片手に、ただ赤く染まった大きな空を眺めていた。
なんとか引き出したSDカードから救い出した写真。
これが最後のショットとなった。長いこと、私の一番の友でいてくれて、ありがとう!
Keeble & Schucket にレンズとカメラを持っていった。カメラはやはり、修理する価値がないようだった。レンズはなんとしても取り戻したい。
新しいカメラ・・・ こんな形で初めての一眼レフと別れる事になるとは予想しなかったので、まだ未練があって、考えられない。予想外の出費になることでもあり、しばらくは写真から遠ざかることになるしで、私は・・・半分死んでる。
みんなの撮影会が終わるのを待っている間
LG の携帯で撮ってみた。
しばらく水際には行かないことにしよう。