ハロウィーンパーティーで賑わう週末なんだろう。それもいい。
でも、私達はぐっと静かに、それでいて深い感動の一時を過ごすことができた。
やはり前回の Long Exposure の不作が気になっていた。
だから、もう一度挑戦してみようと車を走らせる。
それなりに参考になる写真も見たから、イメージは出来上がっていた。
これではLong Exposure どころか、絞りを最高に小さくしても普通に撮れてしまう。
ばんちゃんはフィルターをいくつも持っているから、それを使っていろいろ試しているようだった。私は・・・フィルターを一つも持って来なかったから、あきらめて適当に面白い材料を探していた。100枚も撮ったのに、気に入ったものはほとんどなかった。
Santa Cruz のボードワークの写真をLong Exposure で撮れないかどうか、ずっと頭の中で想像していた。
だから、南下した。
すると、以外や以外。
わ~!と思わず二人で声をあげてしまうような光景が目の前に現れた。
車を道端に止め、数枚パチパチ。それでもう、結構満足していた。
それでも、せっかくだからと、さらに南下。
太陽はすでに沈んだけれと、夕日にあたりは赤く染まっていた。
なんだかザワザワしていた。坂を上りきって車は下降しはじめた。
あ、息を呑む。
引き潮だったんだ。金色に輝く砂浜が遠くまで一面に広がっていた。
もう、時間との競争。
刻一刻と減少している光を追い求めた。
何をどう撮る?
三脚を出しながらちょっと手が震える。
あせる気持ちを抑えてあたりを見回す。
悩んでいる暇はない。とりあえずレンズを二つポケットに押し込み砂浜に下りた。
ISOは100。
Fストップを何にしよう・・・と考えでいると、サーファーが丁度海から上がってきた。
これを逃したら悔しくて眠れない~。
ワイドレンズをまず付けて、ようやく3枚。
あーあ、彼らは動いているからシャッタースピードはあまり落とせない。
結果、暗くてあまり質のよくないショットとなった。でも、うれしい一枚ができたぞ~。
それからは、Long Exposure を意識しすぎて失敗作がたくさんできた。
でも、そんな事は気にしない。微かな光を追い続けた。
シャッタースピードが30秒以上必要になり、こまったぞ~と、まわりを見渡す。
あたりはすっかり暗くなっていた。
ばんちゃんを遠くの方に発見。
真っ暗で何も見えなくなってしまった砂浜を、時間をかけて歩いた。
車に戻り、二人とも興奮して話しまくる。
名前もわからないSanta Cruz の北にあるビーチで奇跡の時を過ごした。
さらに南下してSanta Cruz に到着。
ボードワークの写真は今度の課題にして、興奮覚めやらぬまま夕食をとる。
10月最後の週末、自然からの豪華な贈り物に感謝して家路についた。